還暦から走り始めた私とアドレス125|73,000kmを共にした相棒と、これからも走っていく

生活アップデート

60歳から始めた仕事の相棒

還暦を迎えた年に、新しい仕事を始めました。

125ccの原付二種バイクで荷物を届ける配達の仕事です。

「60歳から新しいことを始めて大丈夫だろうか。」

正直、不安がなかったわけではありません。体力は若い頃より落ちている。知らない土地を走ることも多い。うまくやっていけるだろうか。

でも始めてみると、毎日バイクに乗り、季節ごとの景色を見て、出逢い沢山の笑顔が待っていました。

配達先のお客さんが、バイクとヘルメットとコスチュームで現れる私を見て「あれっ、いつもの人が来たな」って笑顔で迎えてくれる。その瞬間が、この仕事を続けてきた理由のひとつです。

気がつけば、私の相棒であるスズキ・アドレス125(DT11A)の走行距離は73,000kmを超えていました。


私もバイクも、少しずつガタがくる

正直に書きます。

私にもガタがきています。

いくつかの持病と付き合いながら生活しています。若い頃のように無理はできない。疲れたら休む。体の声を聞きながら走る毎日です。

バイクも同じです。

仕事で毎日乗るので、一般的なバイクより消耗が早い。距離を重ねるごとに、交換が必要な部品が増えてきました。

なんだか自分と重なります。

人もバイクも、使えば消耗する。でもちゃんとメンテナンスすれば、また走れる。


自分でできるメンテナンス

バイクは正直です。

調子が悪くなれば、必ず何かのサインで教えてくれます。異音、振動、燃費の変化。無視せずに向き合えば、大きなトラブルを防げます。

私が自分でやっているメンテナンスは4つです。

エンジンオイルは今や毎日量を点検しています。新車の頃は3,000km毎の交換で十分でしたが、73,000kmを超えた今は微量ずつ減るんです。乗る前にゲージを確認して、減っていたら少し足してやる。オイルを足してご機嫌を取る、そんな感じです。もちろん定期的な交換は変わらず続けています。

プラグ交換も自分でやっています。プラグが劣化するとエンジンのかかりが悪くなります。交換すると別物のように軽くなる。消耗品の中でも費用対効果が高いメンテナンスのひとつです。

空気圧チェックは週に一度の習慣にしています。タイヤの空気圧がわずかに低いだけで燃費が落ちて、タイヤの摩耗も早くなります。自宅に電動の空気入れがあるので、週末などにサッとチェックしています。

バッテリー交換は自分で行います。冬場に突然弱ることがあります。朝、エンジンがかかりにくくなってきたらサイン。早めに交換する方が、出先で動けなくなるリスクを防げます。


73,000kmで交換してきたもの

自分でできる範囲を超えたら、近所のバイク屋さんの出番です。

タイヤは仕事で毎日走るので摩耗が早い。溝がなくなってきたら迷わず交換します。雨の日の配達でスリップするわけにはいきません。

ブレーキパッドは命に直結する部品です。消耗したら即交換。ケチる場所ではありません。

そして数日前には、スピードメーターケーブルが切れました。配達中にメーターがゼロを指したまま動かなくなった。部品を取り寄せて交換し、また元気に走っています。


5万kmを超えてから、維持費が増えた

バイクに長く乗って実感していることがあります。

5万kmを超えた頃から、維持費が一気に増えました。

燃費が少しずつ落ちてきます。交換部品が増えます。「また何か出たか」という場面が増えてくる。

でも考え方を変えると、それだけ長く付き合ってきた証拠でもあります。

新車なら何も起きないのは当たり前。5万km、7万kmと走ってきたからこそ、あちこち手が必要になってくる。それは人間の体と同じだと思います。


人もバイクも、メンテナンスが大切

複数の病気と上手に付き合っています。体調を整えながら、無理のない範囲で働いています。

バイクも同じペースでメンテナンスしています。

どちらも「手を抜かないこと」が長く続けるコツだと思っています。体もバイクも、問題が小さいうちに対処する。放置すると大ごとになる。


心臓だけは交換できない

人もバイクも、消耗品は交換できます。

タイヤも。バッテリーも。ブレーキも。ケーブルも。

でも、心臓だけは交換できません。

私なら心臓。バイクならエンジン。

だからこそ、無理をしない。限界まで追い込まない。大切に、丁寧に付き合っていくしかありません。

エンジンをいたわるように走ること。自分の体をいたわるように働くこと。この2つは、いつの間にか私の中で同じことになっていました。


原付二種だから続けられている

73,000km乗り続けて、アドレス125を選んで本当に良かったと思っています。

原付二種は維持費が安い。

自賠責保険は2年で2,000円台。自動車税は年間2,400円。ファミリーバイク特約を使えば、任意保険の追加負担もほぼゼロの人も多い。

毎日仕事で乗る道具だからこそ、この差は大きい。大型バイクや軽自動車と比べると、維持費の差は年間で数万円単位になります。

125ccという排気量も、仕事用として絶妙なバランスです。高速道路には乗れませんが、市街地の配達ルートなら十分すぎるパワーがある。小回りが効いて、駐車もしやすい。

高速道路に乗れない分、ルート選びは自分の頭で考える必要があります。ここで活躍しているのがAIです。

「この時間帯に○○から○○へ行くなら、どのルートが渋滞を避けられるか」「雨の日に気をつけるべき道は?」といったことをAIに相談すると、自分の描いたものと違う的確な答えが返ってきます。

配達の合間の待機時間にスマホでAIに話しかけながらルートや休憩場所を考える。還暦からバイクを始めた私が、AIという新しい道具も同時に使いこなすようになるとは、正直思っていませんでした。バイクもAIも、使ってみると生活に自然に馴染んでいくものです。


73,000kmのメーターを見て思ったこと

先日、ふとメーターに目をやると、73,000kmを超えていました。

「ずいぶん一緒に走ってきたな。」

そう思いました。

楽しかった休日のツーリング。汗だくになった真夏の配達。手がかじかんだ冬の朝。土砂降りの雨の中を走った日。

いろんな景色と、いろんな天気と、いろんな気持ちが、この数字に詰まっています。


これからも、一緒に走っていく

新車の頃のようにはいきません。

私も。アドレス125も。

最近、やたらとガタが来ています。あちこちに手がかかるようになってきた。それを機に、これまで通っていた大手のバイクショップから、近所の街のバイク屋さんに変えました。

このバイク屋さんがいい。

まるで私がかかりつけにしているお医者さんのようです。

「あと2,000kmでブレーキパッドかな」

「その次はリアタイヤ交換ね。その時ブレーキシューも一緒に換えた方がいいよ」

作業しながら次の交換時期まで予知してくれる。バイクの状態を継続して見てもらえるから、突然のトラブルが減りました。大手ショップにはない、街のバイク屋さんならではの良さです。

目標は10万kmです。

73,000kmから10万kmまで、あと27,000km。仕事で毎日乗っていれば、そう遠い話ではありません。無理はせず、でも丁寧に手入れしながら、その数字を目指したいと思っています。

エンジンが元気なうちは現役です。私の体が動くうちは続けます。

還暦から始まった新しい生活。その隣には、いつもアドレス125がいます。

私もメンテナンス。バイクもメンテナンス。

10万kmまで、お互いに無理をせず一緒に走っていこうと思っています。

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